【2】ヒット商品の状況仮説を考える

サブスクリプションについて考える!【前編】

最近サブスクリプションのビジネスモデルが話題に上っています。
音楽や動画が毎月定額を支払えば聞き放題だとか、電子書籍やマンガも読み放題というものです。
月額2,000円でコーヒーが飲み放題になるという喫茶店や、月15,000円で飲食し放題のワインレストラン、月8,600円で1日1杯のラーメンが食べられるサービスなど話題に事欠きません。
そこで本コラムでも、サブスクリプションについて考察していきたいと思います。




もくじ

1.サブスクリプションとは
2.主なサブスクリプションの事例
3.サブスクリプションの体系化
4.サブスクリプション浸透の背景
5.企業側としてサブスクリプションのメリット
6.利用者拡大の条件



1. サブスクリプションとは

一般的に定額で商品やサービスの利用ができるサービスのことを言います。
使い(飲食し)放題、聞き(見)放題のものと、期間内で回数が限定されているものの2種類あります。
厳密なサブスクリプションの和訳は、subscriptionとは、subscribe「寄付する」「申し込む」「予約購読する」という意味の名詞です。企業と生活者が購買契約の関係にあり利用対価の支払いがある状態を指します。ですからメルカリなどのシェアリングサービスもサブスクリプションの範疇に入るということです。



2. 主なサブスクリプションの事例

【音楽】アップルミュージック
5000万曲が月額980円で聞き放題のサービス。学生は480円、ファミリーは1,480円
【動画】ネットフリックス
月額800円からCMなしでコンテンツが映画やドラマが見放題。いつでも新しい作品を発見することができる。
【電子書籍】kindle unlimited
月額980円で100万冊以上の書籍が読み放題になるサービス
【アパレル】着ルダケ(レナウン)、suitsbox(AOKI)、メチャカリなど
月額一定額を支払えば、スーツやカジュアルウエアを借りることができる
【自動車】NOREL(ガリバー)、カルモなど
一定額で好きなクルマを税金や保険料、車検などの維持費なしで乗ることができる
【食材】TastyTable、ホームタップ(キリン)、ウェルネスアンバサダー(ネスレ日本)など
一定間隔で商品が指定場所に届くサービス



3. サブスクリプションの体系

サブスクリプションの各種サービスを体系化すると下図のようになります。



Ⅰゾーンは、ソフトなサービスで、生活者がコト消費するサブスクリプションの代表的なサービスです。基本的に使い放題となります。当該カテゴリーのヘビーユーザーが存在することによって成り立ちます。従ってこのゾーンのサービスが成功するには、知らない間に使い過ぎてしまって困るというニーズが存在するか否かにかかっています。

Ⅱゾーンは、回数や付帯条件が課せられることが多い領域です。ロイヤルティが高い商品が当てはまります。その商品を複数回以上リピートしても飽きることなく楽しむことができるコアユーザーがいないとビジネスとして成り立ちません。少数でも購買頻度の高いユーザーを獲得することができる企業であれば成功確率は高まります。

Ⅲゾーンは人のスキルが商品となるパターンです。プロとして独立するほどではないが、人並み以上のスキルを持つ担い手が必要です。働き方改革や副業制度の浸透に掛かっている領域です。

Ⅳゾーンは、通常の買い取りビジネスで面倒に感じていること、例えば廃棄やメンテナンスを代行してもらいたいニーズが存在することが存立条件となります。購入すればその商品の使い勝手を維持するためにコストや手間がかかります。そうした負担を強いている商品カテゴリーであればこの領域でのビジネスの可能性があります。


サブスクリプションの概念の流れとしては、ⅠゾーンからⅡゾーンやⅣゾーンへと波及していったと考えます。特にⅡゾーンは既存の製造業が収益安定化の手段として活用していくと考えます。またⅣ領域もシェア意識の高まりから増加していくでしょう。ただ私はリアルとバーチャルの境が無くなる将来、生活者のニーズを取り込むのはⅢゾーンでないかと私は考えます。

執筆者:蛭川 速 / 2018.09.27